2011-12-20

手帳からみる”管理”

新卒で入った某準大手建設会社の社長訓話(要旨)。

『11月になったら書店には来年の手帳が並ぶ。即座に来年の手帳を買うべし。
11月にもなって来年の予定(目途)が立っていないというのはビジネスマンとして恥ずべきことである。もらいものの手帳で満足するのは、意識が低い証拠である。』

これは尤も至極と、その年から11月に入ると、自分の欲しい手帳が並ぶのを今か今かと待ちながら書店めぐりしていました。この習慣は十数年たった今でも続いています。

私が好んで使った手帳は、時間管理というよりも「その日やるべきタスク」の管理をすべく左側ページに一週間のカレンダー、右側ページはノートになっているA5版手帳(見開きでA4)を好んで使っていました。転職して営業職(管理事務職兼務)となったときもバーティカル形式の手帳にしようか迷いながらも以前からの手帳を使用していました。いろいろな出版社の手帳を使っていましたが、能率手帳が一番しっくりきますね。ケイが細いのがちょっと不便を感じるときはありますが。

ナミビアに来てもこの習慣を保とうと、10月ごろに現地の大型書店等で手帳を探しました。
ここで、初めての海外生活で初めて「困った!」ことになりました。
日記帳形式の手帳しか売られていないのです。
手帳のカバーも豊富、色も豊富なのですが中身は判を押したように同じ日記帳形式で1日1ページになっているので聖書のように分厚い。持ち運びにも不便です。

日記帳式の手帳を買うしかないのかな、でもそれだと一週間単位のタスク管理の手間がかかる。一週間ぐらいは俯瞰してみたい。
時間の管理(今現在だと、授業がある時間と、空きコマの把握)も日記帳形式だと記入が大変。最悪、全てをノートに貼り付ければそれで事足りるのですが。

同僚はどうしているのだろう・・・と思い出してみると。

一人を除いて使ってない

という事実。
赴任先の校長は日記帳形式の手帳を使って予定を管理しています。勘違いで、あるべき予定を別の日に書き込んでしまい後日、「きゃーーー」と言っていたことは多々ありましたが。

同僚達は、そもそも打ち合わせ事項・決定等を自分のノート・手帳に書き込んでいる様子はありません。会議議事録は、「議事録ノート」に記されるのでそれをその都度見ればいいという考えなのでしょうか(推量)

そう考えると、これまでの出来事に合点がいきます。
自分が「いつまでに」「何を」すればいいのかという社会人として当たり前(と少なくとも、日本人である私は考えている)のことを把握していないので約束の時間には遅れる、イベントの開始時間になって初めて準備を開始する等の仕事のアラが出る。時間の逆算をしていない、仕事の段取りにどれだけ時間がかかるか把握していない。

事務手続き、例えば成績表の発行に関しても

  1. 印刷された成績表を
  2. 宛先が書かれた封筒に同封する

という手順に「新学期初日の登校日時が書かれた手紙を同封すべし」が朝のミーティングで追加のアナウンスがされたにも関わらず手順をすっ飛ばしてしまうという事例が発生したのもメモをしなかったからでしょう。
(追加された項目が印象に残ってしまった同僚のクラスは「新学期初日の登校日時が書かれた手紙」だけを封筒に入れて送ってしまったため、成績表が届いていない、という苦情もあわせて来ていますが・・・。)

自分のタスクを把握していない(本人たちは完全完璧に自分のスケジュールは把握していると思い込んでいる)から”I’m busy.”といって頼まれごとをから逃げたり、人に押し付けて多忙感に満足してしまっている現状は落胆させられます。(まあ、これは日本の会社でも多々ありますね。)
人間、「忙しい」って言っている間は華。まだ余裕と余力があるんです。
本当に忙しい人は「忙しい」って言う余裕すらないですから。

ナミビアで手帳による(スマホでもいいですが)タスク・スケジュール管理が根付けば、仕事のプロセスに変化もでてくるんじゃないかな。
この習慣は小さなことですが、全国的に広まればもうちょっと一日の課題というものを意識した行動がとられるのではないかなと思うところです。
(これは大いに自戒の念も含めて、のことですが。)
そう考えると、問題解決の糸口というのは多かれ少なかれ世界共通だったりして。

今の職場で流行らせてみよう。できることから一つずつ。一歩一歩。

"You will never find time for anything. IF you want time, you must make it"
by Charles Buxton

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