2013-06-07

The Last Day

土日、長期休暇はほぼ関係なく2年半、活動に打ち込んだつもり。
月月火水木金金なんて流行らないけどさ。


怒りのあまり怒声を現地の人に浴びせたこともあったな。
当時9年生生徒に中国人(アジア人)を馬鹿にする言葉をぶつけられて、どん底の気分を味わい学校を飛び出し、昼間からウイスキーをほぼ一瓶浴びるように飲んだこともあった。ああ、あの日にアフリカ大陸を自転車で旅する青年に会ったんだっけ。
彼のブログにカバオとして登場したのはご愛嬌。


私のことを知らない住人から中国人を馬鹿にする言葉を浴びせられ、石を投げられたこともあった。
中国人だからって、大型犬をけしかけられたこともある。リードなし。
死ぬかと思った。向こうも吠えたけど、こっちも本気で吠えたぜ。
隊員とレストランで食事をしていたら、酒に酔った若者に頭を後ろから叩かれ、カチンときた私が追いかけて訳を聞いたら問答無用で二発パンチを顔に受けるという傷害事件もあったっけ。
自分のやっているビジネスがうまくいかず、それをアジア人のせいにしている金持白人のせがれの仕業だった。こっちが探偵のように調べないと警察は動いてくれないというそんなシステムに辟易したなぁ。


赴任地到着直後、初めて出会った生徒の第一声は
「Sir! いつ帰るの? パソコン頂戴。カメラでもいいよ!」だったっけ。
先輩隊員の言葉を歪曲して理解した生徒が親切心からか私の部屋に蛇を投げ込んだこともあった。いやー、焦った。焦った。 日本人、蛇を食べるんだって。


でも、ある神父さんが私の活動への態度をみて、信者さんたちに「彼は悪い人ではない。正直に自分のやるべきことを我々のためにやっているんだ。」って礼拝の御説教時にコメントを入れてくれたことを人伝えに聞いた。


はじめは怖がっていた幼稚園児以下の子供たち。
肩車なんかをしているうちに、町で私を見かけると私の名前を呼びながら、とてとてっと走ってくるようになった。ま、一番効き目があったのは、森永のミルクキャラメルだったわけだけどさ。


結局一人で約4500冊の教科書一冊一冊にラベルを貼ってキックオフした教科書管理手法。
初めは「やらせとけ」くらいの態度だった担当者も、最後は「こうやればいいんだよな?」みたいなことを聞いてきてくれるようになった。
教育省&教育委員会(にあたる組織)合同の監査で県(州)内ベスト校に選ばれたときうれしかったけど、十分な教科書量ではないけれど、それでも生徒に効率的な教科書配布ができたこと、生徒がちゃんと教科書を持てるようになってきたことが一番うれしい。

そろばん、一通り教えることはできなかったけど、それでも半分くらいの生徒に算盤という存在を紹介し、触れされてことは、自己満足だけどまあ日本文化の紹介ってことで。
ほんとは、算盤を通じて何とか計算能力の向上を目指すところまで行けばよかったんだけどね。


土曜塾と銘打って土曜日に自分の教室で数学補習。私以外いない教室で、生徒を待ちつつ教材作りをした毎土曜日。
それでも、気が向いた生徒が来て(特に試験前)一所懸命授業した結果、
落第寸前だった生徒が、上から数えたほうが早い成績をとったり、
学年トップの点数を叩きだしたり、
卒業試験(National Exam:センター試験みたいな全国一斉試験。合格しないと中学校卒業資格を得られない)合格をあきらめかけていた生徒がなんとか鬼門の数学で合格ラインぎりぎりで合格したり、
それを聞いた他の両親が配属先の学校に子供を通学させることを決めたってその親御さん自身から打ち明けられたりして、
ほんの少し、ほんの少しだけ、彼らの人生に資するようなことができたのではないかという自己満足に浸ったり。


いろんなことがあったけど、私はなんとかやり遂げました。
そう振り返ることができる。
生徒に必要以上に厳しく接したため、生徒の中では人気がないのは確実。
それがもとで、後任に苦労をかけるかもしれない。
同僚教師にも、仕事ばっかりであまり語り合うことはなかった。
それがもとで、後任に苦労を掛けるかもしれない。


明日で、2年半にわたる活動が終わります。
最後の日も、いつも通りに生徒に接し、いつも通り土日を過ごし・・・って部屋の片づけがあるか・・・。てへ。


月曜日、静かに愛すべき配属先を去りたいと、そう願っています。
生徒の学業の邪魔をしないように。
同僚教員の仕事の邪魔をしないように。


中学時代、部活動は怪我で中途半端に終わった。
高校時代、部活動は受験のために中途半端に終わった。
大学時代、部活動は就職活動と腰を痛めて中途半端に終わった。
自分で始めたことの終わりをきっちり〆て終われなかったことばかりだったけど、協力隊員としての活動したことで、過去の蟠りを少し克服できたかな。


ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。


アラフォーになってもまだ、一歩、半歩進めたことに感謝。
活動を見守ってくれた方、全ての方に感謝。
私にかかわってくれた全ての人と事象に感謝。

2 件のコメント:

Ryochin さんのコメント...

おつかれ!!!
まじ、おつかれ!!!!
すげーよ。

Unknown さんのコメント...

ありがとう!