2012-10-19

乗り遅れます。【延長マニュフェスト!?】

青年海外協力隊の任期は特別な場合を除き通常2年です。特別な場合とは例えば

  • 活動期間が初めから1年と区切られていたとき。
  • 何らかの事情で、2年の任期を短縮し活動終了としたとき。
  • 任期延長が認められたとき。

などです。

予定を延長して6か月間ナミビアで活動を続けることとなりました。本来載るべきであった飛行機に「乗り遅れ」るわけです。

私は約2年の間、なんとか「結果」「成果」を出すために行きたい旅行にもほぼいかずひたすら任地に留まって活動を続けていました。移動時間も含めて私的な旅行に行ったのは9日くらいです。初日の出を見にナミブ砂漠へ一泊二日、同期の赴任地へ遊びに行ったのが二泊三日。それぞれ移動時間が丸1日ずつかかるので+4日といった内容。

任地と配属先にとどまり続けた甲斐あって満足のいく成果が残せそうですがまだまだです。
延長する6か月間で何をするのかここに書きとどめたいと思います。

  1. 赴任先の職員PCスキル向上(要請書記載事項)
  2. パソコンに関する環境整備(要請書記載事項)
  3. 数学・計算能力の向上(要請書記載事項)
  4. 教科書管理手法の確立と定常化(新規)

この4つを主に取り組みます。

1.赴任先の職員PCスキル向上

職員全員を一同に集めて講習会を今まで目論んできましたが、うまくいきません。パソコンを習熟しないと乗り遅れる、という認識はあるものの忙しいという理由で人がなかなか集まらないのです。そこで、オンデマンド型の講習会に切り替え一回につき20分以内の講習を行うことにしました。要望を聞き、同じような内容を出した職員ごとに教室内で講習。この方法にきりかえてから実施率が上がりました。以前は計画10回のうち実現可能だったのがたった1回。それがこの方法に変えてから計画3回のうち3回実現。いい感じです。以前に計画していた必須事項全10回を細切れにして続けていきます。その予定を立てたら残りの任期では足りなくなってしまいました。

2.パソコンに関する環境整備

配属先にはパソコンルームがあるのですが、政府から「選択科目を選んだ生徒以外には使わせないように」との指示があったため、その他大勢の生徒がパソコンに触れる機会が失われています。選択科目の生徒は授業のために追加の学校運営費を払っているので納得しなければならない状況でもあります。ただ、だからといって何もしないというのも面白くない。そこで、十数年前に寄付されたパソコンが使われずに学校に放置されているのを見つけ、この骨董品ともいえるパソコンをインターネットにつなげてブラウジング、簡単なタイピングができる、を目標にリストア作業を行っています。CPUはPentiumIIかそれ以前のもの。古いパソコンでも動き、メンテナンスが簡単、操作も簡単なLinuxマシンにしようと頑張っているのですが難航しています。インターネットの速度が極端に遅いのでダウンロードすらままならない中でなんとか複数のディストリビューションを選定、それぞれインストールを試みているのですが、スペックが合わずにインストール失敗、を繰り返しています。十数台のうち解放できたのはわずかに3台。全部終わらせるのにこれまた残された任期では足りません。

3.数学・計算能力の向上

理数科教師として赴任しているわけではないので、PCインストラクターとしては本業ではありませんが、生徒の数学能力をみるにつけ何とかしたいと努力してきました。放課後の補習、寮における自習時間でのアドバス、土曜日に教室を解放しての「土曜塾」実施。

卒業国家試験の過去問をあつめて一問一問紙に貼り付け解法を書きそれらを類似問題ごとに並び替えナミビア卒業国家試験の『傾向と対策』問題集を作成、希望する生徒に配布。

計算能力向上と数の概要についての理解を目論み、日本から送っていただいたソロバンの紹介。これは即効性を求める現地の人たちのニーズになかなか合わず試行錯誤しております。それでもソロバンが届いてから約1年、50人ほどにソロバンを紹介することができました。次は、継続できることを目標に知恵を絞っていきたいと思います。大部分の生徒はソロバンという単語を知るようになったのですが、まだまだです。

守備範囲を広げすぎたのか、やることがたくさんあります。
4つ目の項目については次回紹介したいと思います。

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