2011-02-18

ソロバン、はじめました

さてさて、ソロバン計画が始動しました。本来の計画だと赴任後三ヶ月はじっくり先方の考え方を観察する期間だったのですがひょんなことから生徒にソロバンを教えることになりました。

[背景]
全生徒約300名のうち、120名ほどが寮(現地ではホステル:hostelと呼ぶ)生活。私は、その寮の敷地内で生活中。生徒はほぼ毎日19時から21時まで強制的に自習時間(宿題時間)
その自習時に算盤セットと辞書をかばんに忍ばせ生徒の質問に答えていました。

[状況]
ある日、ある生徒から、乗数に関する質問をさ れたので「3の4乗なら3を4回かければいいよ、かけてみて」と答え、彼が関数電卓で入力するのを待ち、「=」を押すと同時に答え「81」と言ったところ、「信じられない」という様子で私を見上げた。
 
彼「じゃあ、これは?:3の5乗[関数電卓入力]」私「243」
彼「じゃあ、これは?:3の6乗[関数電卓入力]」私「729」
彼「じゃあ、これは?:3の7乗[関数電卓入力]」私「2187」
というやりとりを数度繰り返しているうちに、別の二人が寄ってきて合計3名の関数電卓VS私の暗算の戦い勃発。

結果は私の全勝でした。
彼ら「先生の頭の中には関数電卓が入っているの?」
私「う~ん、関数電卓じゃなくてこれ(算盤を取り出す)が入ってるんだよ」
彼ら「なにこれ?」
私「SOROBAN。日本の計算器だよ~」
彼ら「何年続けたの?」
私「7歳の時から始めて12歳までだから5年だね。いま35歳。23年前のこ
とだけど、今でも暗算のときは算盤を頭にイメージしてるよ」
彼ら「オレ達にもできる?」
私「Let's try! でも最初は足し算と引き算からだね。
足し算引き算ができないと掛け算も割り算もできないよ。簡単な掛け算は
暗記しないといけないし」
彼ら「ん~。簡単な掛け算って?」
ということで、九九を百マス計算方式で書いて渡しました。
私「これを覚えないと暗算はできないなぁ。それよりも簡単な足し算引き算から
やってみたら?」
彼ら「よし、やってみる!」

とまあ、こんな感じ。

その後、日曜日に「ソロバン教えろ~」と私の部屋に来てまで押しかけてきたのは非常に嬉しかったです。また別の生徒もやってきました。先ずはソロバンの珠を数字に置き換える(読む)ところをしっかりと。次に2桁程度の足し算引き算からはじめ、3桁の計算を提示したところ「できない!」なんて言っておりましたが「できないわけないぜ!」なんて励ましたら恐る恐る(?)算盤の珠を弾き、見事成功。自信がついたようです。

現在、彼らは運動会の準備やらマラソン大会に向けてのトレーニングやらで忙しそうなので焦らずゆっくり進めていきたいと考えております。

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